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詩の広場

いろいろなテーマで書く
小学4年生の国語の授業ー
イキナリ+ナンデモはダメ

著者 東海林太郎(筆名)

2001年3月14日(水)産経新聞静岡版”学びと教えの現場から”掲載

詩の広場

 四年生の国語の時間。
「詩を作る勉強をします。何でもいいから書いてごらん」と私が呼びかけます。
 子どもたちからは、
「ええ〜。書けないよう」「何を書いたらいいの?」と言う声が上がります。
  *
 昨年はこの声に、「詩は心に浮かんだことを書けばいいんだよ」と、私は伝えました。すると、次のように書いた子がいました。

書きたくない

ムムッ、意外。これは困った。しかし、もっと困っていたのは子どもたち。
 イキナリ+ナンデモ
    =コマルヨ
となっていたんだね。この式は普段の生活でもあるもんね。例えば…
 朝食後(時として食事中)、妻から「ねえ、夕飯は何がいい?」と聞かれた時がイキナリ。私の答えはナンデモ。妻の機嫌を損ねて私がコマルヨ。かつ、夕飯を考えなくてはならない妻がコマルヨ。
 うーん論理的だ。

 そこで、今年は我が身を振り返り、イキナリ+ナンデモはやめました。
 詩の授業を始める日。運良く?全校集会がありました。校長先生の話は二十分を越える長〜いもの。私は呼びかけました。
「さあ、詩を作ってみよう。練習です。『全校集会』と言う題で書いてみて」と。
 一分もたたない内に、「できた!」と胸を張る子が現れました。
 速い、速すぎる!いったい、何と書いたのだろう。まさか、「書きたくない」ではないだろうな…。
 その子に黒板に書いて発表してもらいます。他の子供たちも、あまりの速さに、興味を引かれて黒板を見ています。

早く終わらないかな

 ううむ…そうきたか。
 私は、「思ったこと、感じたことが、ズバリ!と入っているね」と褒めました。
 子供たちは不安が取れ、書き出します。同時に、抑制も取れ、暗い詩が黒板に並びました。

校長先生の話があった
すごく話が長かった
まちくたびれた

歌を歌った
歌詞が全然わからなかった
ぼーっと口だけ動かした
そのまま終わった
つまらなかった

…などなど。
  そんな中に、一筋の光明とも言うべき次の詩が。

全校集会で自まんを聞いたおもしろい話が出た
もっと、自まんをさがしてみよう

 この子の前向きな姿勢を私は高く評価しました。
 さらにいろいろなテーマで作ってみました。鉛筆・給食・テレビなど、題材を一つずつ私が示して書いていきます。
 慣れてきたのでしょう。子どもたちの鉛筆が良く動くようになってきました。
 黒板に書かれた詩を読み、どの詩が気に入ったのか挙手してもらいました。大勢が手を挙げた詩を紹介します。読者のみなさんは、どの詩に一票を投じますか?

いつも使っている
いろんな色の鉛筆
ちびすけやのっぽがいる
みんな家族
楽しいな

大事な鉛筆
私が大事に使っても
どんどんどんどん、
小さくなってしまう。
だれかがこっそり
削っているみたい。

シチューの中に
苦手なたまねぎ
しくしくしく

テレビくんは、
いつも口をあけている。
おなかすかないのかなあ。

カラスがかっぱを
 からかって
かっぱがカラスを
 からかった


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